【IIFES 2022レポート】Murrelektronik社の次世代IO-Linkマスター&ハブモジュールが好評!
2022/03/07
- ケーメックスAT出展展示会
- Murrelektronik
ケーメックスAT テックプラス編集部
こんにちは、テックプラス編集部です。
今回のコラムでは、先ごろ東京ビッグサイトで開催された、オートメーションと計測の先端技術総合展「IIFES 2022」についてレポートします。
弊社は本展示会でMurrelektronik、LAPP、binderの3社を中心に製品を出展しました。
オートメーションと計測の先端技術総合展「IIFES 2022」の弊社ブース。東京ビッグサイトにて、1月26日から28日までの3日間開催された。
出展の目玉となったのはMurrelektronikのブースです。
そこで同社のIIOT通信プロトコル対応の次世代IO-Linkマスタ「MVK Pro & Impact67 Pro」と、そのマスタに接続できる新製品のIO-Linkハブを中心に、デモの内容についてご紹介しましょう。
今回の出店の目玉となるMurrelektronikのブース。次世代IO-Linkマスタ&ハブを利用し、実際に動くIoTソリューションのデモを紹介していた。写真はデモの全景。
弊社は、これまでスマートファクトリーに最適なMurrelektronik社の省配線システム「Cube67」をベースにした商材を提案させていただいております。
詳細は以前のコラム〈https://www.kmecs-automation.jp/techplus/detail_21.html〉をご覧いただきたいのですが、今回のデモもベースにはCube67が活用されています。
そのうえで、IIOT通信プロトコル対応のIO-LinkマスタモジュールのMVK Pro & Impact67 Proなどを導入し、IIoTソリューションを構築しました。
さてIO-LinkマスタのMVK Pro & Impact67 Proですが、本製品にはIO-Link対応8ポートを搭載しております。
さらに、新製品IO-LinkハブのMVP8 & MVP12を接続すれば、最大128点(16点×8ポート)のI/Oを集約できます。
IO-Link Systemの拡大。ここでは、エッジ部のスマートセンサやライト、スイッチなどの入出力をIO-LINKハブでまとめたうえで、マスタに集約している。
ここで各種デバイスとIO-Linkマスタ本体の接続には両端M12コネクタケーブルを使うため、面倒な配線が簡略されるというメリットがあります。
配線作業もM12コネクタのネジ式で接続するだけなので、工数や手間が掛からないというメリットがあります。
まず概要をつかむために、展示ブースで実際に動いていたデモについて簡単にご紹介しましょう。
このデモは、IO-Linkデバイスのスマートセンサや、アナログコンバータ、SIOデバイスのライト、スイッチなどがIO-Linkハブを経由し、IO-LinkマスタのImpact67 Proにデータが転送されます。
それらをネットワーク上位層のシステムに取り込みつつ、IIOT通信プロトコル経由でシステムの状態の監視を表示させるものです。
IO-Linkマスタ側のImpact67 Proは、PROFINET、Ethernet/IP、EtherCATといった各種フィールドバスに対応するほか、IIOT通信プロトコルOPC UAやMQTT、JSON、REST APIなどをサポートしているため、エッジデバイスの各情報をコントローラ経由せず、監視・ログすることができます【図1】。
IO-Linkマスタの機能。各種フィールドバスへのリンク、上位レイヤーとつなぐOPC UA、MQTTなどのプロトコルに対応。内部サーバ機能によるコンフィグレーション機能なども搭載。
たとえばIIOT通信プロトコル経由で表示される情報としては、接続デバイス名(スマートセンサなど)、ステータス、プロセスデータ、IO-Linkマスタの各ポートの電圧・電流値などがあります。これらのデータをクラウド側にアップしてデータを分析したり、データが設定値以上になったら管理者にアラートを投げて、機械の予防保全や予兆保全などを行い、最適なメンテナンスを実現できるようになります。
上位システムのモニターに表示されたIIoT情報。接続デバイス名、ステータス、プロセスデータ、各ポートの電圧・電流値などの一覧や、グラフィカルな表示も。
もう1つ、このIO-Linkマスタで特筆すべき点は、WebServer機能が内蔵されている点です。
これにより、たとえばエッジ側の距離センサなどの感度パラメータ設定がWeb経由で容易に行えるようになります(専用のアプリケーションは必要ありません)。
ちなみにIO-Linkマスタの各ポートには電流・電圧監視機能が付いています。
さらに、IO-Linkマスタの各ポートには過電流保護回路がついており、最大2Aまで0.5A単位ごとに細かく設定できます。
各ポートごとに電流値を設定できることによって、接続されているデバイスが壊れて過電流が流入しても早い段階で電流遮断し、しっかり保護してくれます。
IO-Linkハブのほうは、前述のようにIO-Link対応のスマートセンサなどを集約できます(最大16点のSIO信号)。
IO-Linkハブの最大の特徴は、各チャネル(ポート)の入出力設定が不要なことです。
プラグ&プレイ対応なので、接続機器に合わせて自動的に入出力が認識されます。
いちいち設定作業をする必要がなく、工数削減に寄与します。
たとえば今回のデモでは、IO-Linkハブにライトを接続すると、ポートのI/Oは出力として設定され、スイッチを接続するとI/Oは入力に自動的に設定されます。
IO-Linkマスタと同様に、各チャネルあたり最大2Aまで電流が出力される製品もあるので、消費電流の大きな油圧バルブでも接続できます。
IO-Linkハブには、プラグ&プレイバージョン(B0)と、拡張機能バージョン(E0)のタイプが用意されています。
より診断情報などの機能が多いE0についての紹介は弊社担当またはインサイドセールス部までお問合せください。
このほかMurrelektronik社の製品として、電源やトランス、周辺システムとしてEMCフィルタ、サージ吸収器、電子式サーキットプロテクタや、各種コネクタ付きケーブル、フロントパネル、LEDライトなどの各種インターフェース類といった製品も多数紹介しました。
そのほかのMurrelektronik社の製品群(写真左側)。電源および関連製品(EMCフィルタ、サージ吸収器など)、各種ケーブル、各種インターフェース類も展示。
また今回はLAPP社のケーブルや、binder社のコネクタなども出展しましたが、詳細については割愛させていただきます。また別の機会にご紹介しましょう。
LAPP社、およびbinder社のブース。ケーブルやコネクタを中心とした製品とアクセサリー。このほかにも各種センサー類なども出展していた。
ケーメックスAT テックプラス編集部ライター
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