【特報!】Murrplastik社の「Robotic-Kit」、安川電機の協調ロボット「MOTOMAN-HC10DTP」の標準アクセサリとして採用!
2022/09/13
- 導入事例
- Murrplastik
眞岸拓郎
最近、弊社が総代理店を務めるMurrplastik社のケーブルマネジメントシステム「Robotic-Kit」が大手ロボットメーカーに続々と採用されています。
先ごろ東京ビッグサイトで開催された「TECHNO-FRONTIER 2022」に出展した安川電機さまを直撃し、ご担当の瀬上博隆氏に、Robotic-Kitを採用いただいた経緯についてお話を伺いました。
安川電機 営業本部 イノベーション営業部
瀬上博隆氏
【目次】
人と共に安全に作業できる人協働ロボットを中心にデモ展示
コネクタ付きケーブルを外装する際に大活躍する「Robotic-Kit」
安川電機専用! 4種類のRobotic-Kitパッケージを厳選して提供
人と共に安全に作業できる人協働ロボットを中心にデモ展示
ーーまず、本イベントで安川電機さまはどのような展示をしたのか簡単に教えて下さい。
瀬上氏:今回は大きく3つの展示をご披露しました。
1つ目はスマートペンダントを使って、ロボットのティーチングを体験ができるハンズオンです。
2つ目はネジ締め用のオールインワンパッケージの紹介です。
従来までは人が手動でネジを締めていましたが、すべての作業をロボットに任せて自動化するデモを実施しました。
ネジのトルク管理も可能で、締め付けのバラつきもありません。
3つ目はパレタイジングのデモで、コンベアから出てきた段ボールを、ロボットがパレットに積み込む作業をご覧いただきました。
安川の展示コーナー全体写真。ティーチング体験、人協働ロボットによるネジ締めやパレタイジング作業のデモを行っていた。
ーーこれらの展示に利用されている御社のロボットについて教えて下さい。
瀬上氏:ここでは人協働ロボット「MOTOMAN-HC10DTPシリーズ」を中心に紹介しました。
このロボットの特徴は、可搬重量が10㎏で人と共に作業できることです。
6軸のロボットですが、各軸にトルクセンサがあり、外部の衝撃(5㎏~20㎏)を検知して自動停止するため、人と安全に共同作業が行えます。
またアーム部の隙間も確保し、手や指の挟みこみを防止しています。
安全柵なしに人と一緒に作業できる人協働ロボット「MOTOMAN-HC10DTPシリーズ」。何かに衝突してもセンサで検知して自動停止する。
実際にロボットが動いている様子:https://youtube.com/shorts/Zq-a9Qk47qY?feature=share
操作性にも優れており、オペレータがアームを直接持って動作を教示する「ダイレクトティーチング方式」を採用し、ロボットを直感的に操作できます。
もちろんスマートペンダントにも対応しており、こちらでもロボットの動作を簡単に教示することが可能です。特に作業者とロボットの相対的な位置を把握できる点がポイントになります。
MOTOMAN-HC10DTPシリーズは、アーム先端のエンドエフェクタも多様な種類を簡単に取り付けられます。周辺機器メーカー様と協力して、接続から設定までセッティングが容易に行えるように工夫しています。
コネクタ付きケーブルを外装する際に大活躍する「Robotic-Kit」
ーー今回、このMOTOMAN-HC10DTPシリーズに、Murrplastik社のケーブルマネジメントシステム「Robotic-Kit」をご採用いただきまして、大変ありがとうございました。
瀬上氏:実はMOTOMAN-HC10DTPシリーズはケーブル類を一切外に出していないロボットです。
今回出展したロボットも、エア配管とイーサネットケーブルをアーム内部に収めています。
ただし、人協働ロボットの場合は、お客様のご要望に合わせて、パートナー様が開発したエンドエフェクタを選んで取り付けることがあります。
たとえばネジ締めロボットのようなケースでは、ナットランナー(電動ドライバー)などを後付けで外装することになります。
ロボットのエンドエフェクタ部のアップ。アーム先端にネジを締め付けるためのナットランナーをつけている。
その際に電源ケーブルなどの保護とスムーズな引き回しのために、このケーブルマネジメントシステム「Robotic-Kit」が必要になってくるのです。
ケーブルマネジメントシステム「Robotic-Kit」を採用した安川電機のロボット。外装ケーブルの保護とケーブル引き回しもサポート。
ーーなるほど。ケーブルアクセサリは競合他社にもありますが、なぜMurrplastik社の製品をご選定いただいたのでしょうか?
瀬上氏:ケーブルをコンジットチューブに入れるとき、コネクタが大きくてチューブに通せませんでした。
そのためチューブの径を大きなものに替えればならないと思っていたのです。
ところがMurrplastik社の製品はコンジットチューブにスリットが入っているので、その切れ目を冶具を使って広げながらコネクタを通せます。
だから大きな径のチューブを選ばなくても済むわけです。このアイデアは目からウロコでしたね。
スリット入りのコンジットチューブなので、ケーブルに大きなコネクタが付いていいてもチューブに通すことができて便利。
またMurrplastik社の実績面も大きかったですね。すでに多くの競合他社さん(ファナック、オムロン、ユニバーサルロボットなど)も採用しているため、我々も安心して導入できました。
安川電機専用! 4種類のRobotic-Kitパッケージを厳選して提供
ーー実際に「Robotic-Kit」をご利用いただいた感想について教えて下さい。
瀬上氏:とても使いやすいですね。ロボットにコンジットチューブ固定用ホルダーを取り付けて、コンジットチューブにケーブルを通すだけでセッティングができ、全体の作業時間は10分程度で済みます。
コンジットチューブ固定用ホルダーをマジックテープでロボットに取り付けたシーン。固定用ホルダーなしで直接巻き付ける場合もある。
またケーメックス・オートメーションさんに、我々のMOTOMAN-HC10DTPシリーズ専用にRobotic-Kitをカスタマイズして、用途や目的別に計4タイプ(https://www.kmecs-automation.jp/products/detail_6880.html)のパッケージからチョイスできるようになったので、個々にパーツを選定する手間が省けるようになりました。
安川電機のロボット専用に最適化した4種類のパッケージ。コンジットチューブ、ホルダー、マジックテープなどをまとめているので、迷わずに選定できるのでラクだ。
MOTOMAN-HC10DTPシリーズには、手首部分にダイレクトティーチング用に「Move」「Teaching」「Tool Utility」という3つのボタンが付いています。
このうちTool Utilityボタンは、エア装置の開閉など、エンドエフェクタをコントロールする役割を果たします。
ロボット手首部のアップ。ダイレクトティーチング用の専用ボタンが3つ付いている。この作業をスムーズに行うために専用クランプをパッケージングした。
これらの近くに、コンジットチューブを固定するマジックテープがあると操作がやりにくくなるという問題がありました。
そこでマジックテープではなく、専用の金属クランプをパッケージングして頂きました。
我々の仕様に合わせて、ケーメックス・オートメーションさんに柔軟に対応いただけた点は非常に助かりましたね。
ーー今後、MOTOMAN-HC10DTPシリーズ以外にもRobotic-Kitをご利用できることはありそうでしょうか?
瀬上氏:そうですね。我々は人協働ロボット以外にも数多くのロボットを扱っています。
たとえばメインの産業用ロボットでも、こういった外装ケーブルの保護や引き回しを工夫する必要があります。
そのため今後もRobotic-Kitの導入を検討していきたいと考えています。
ーー本日はありがとうございました。
今回ご紹介した「『MOTOMAN-HC10DTP』用途 |
眞岸拓郎
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