韓国・Thomas Engineering社の低粉塵ケーブルドラッグチェーン「ThomPod」(特許)!
2020/12/10
- Thomas Engineering
増田 将吾
特許!半導体装置・OLED・医療向けの低粉塵ケーブルドラッグチェーン「ThomPod」
こんにちは。技術部の増田です。今回は本コラム初登場となるニューフェイス、韓国・Thomas Engineering社(TEC)のケーブルドラッグチェーン「ThomPod」製品についてご紹介しましょう【★写真1】【★動画1】。
【★写真1】
【★動画1】
Thomas Engineering社は、1998年に韓国で設立されたハーネスや自社製ケーブル・ドラッグチェーンの製造メーカーです。2000年代はサムスン電子やLGディスプレイなど韓国勢の業界での躍進が目覚ましかったことは筆者の記憶にも新しいところです。
同社は展示会への出展も積極的に行い近年、知名度を上げています【★写真2】。
【★写真2】
・韓国での見本市の様子[Smart Factory + Automation World 2019](https://www.youtube.com/watch?v=IHCbs4OaT9I)
・中国での見本市の様子[FPD China 2019](https://www.youtube.com/watch?v=dXDxhaNAvmQ)
同社製品はクリーンルーム規格のClass1(ISO 14644-1)を取得しており、半導体装置、FPD(フラットパネルディスプレイ)・OLED(有機EL)装置、スマートフォン向けカメラモジュールの実装機(マウンター)等、低粉塵が求められる環境向けソリューションで多数の実績を持っています【★写真3】。
【★写真3】
また米国・中国・韓国にて多数の特許を取得しており、他社には真似のできない強みを持っています。
内製化推進でリーズナブルな製品ラインナップの拡充に成功
同社は弊社が取り扱うLAPP社の製品も以前は取り扱っていました。2014年にはMurrplastik社とも代理店契約を結んでいます。
Murrplastik社の製品は本コラムでも何度か登場しているケーブルドラッグチェーンに強みをもつメーカーです(https://www.kmecs-automation.jp/techplus/detail_131.html)。
現在は自社でケーブルやドラッグチェーンなどのアクセサリの内製化に成功し、カスタマイズ製品をリーズナブルな価格で販売できるようになりました【★写真4】。
特許をもつ低粉塵ケーブルドラッグチェーンは第4世代まで進化し、6メートルまでのロングストロークや新技術によるコンパクト化を実現しています。
【★写真4】
クリーンルームClass1対応のケーブルドラッグチェーン「ThomPod」
まず初めに、通常のケーブルドラッグチェーンと「ThomPod」を比較してみます【★写真5】。見た目からしてだいぶ違うのですが、「ThomPod」のポッド(特殊外皮)の中には”ミニチェーン”と呼ばれる小さいドラッグチェーンが入っています。これによりドラッグチェーンの機能を果たします【★写真6】。
【★写真5】
【★写真6】
ミニチェーンは特許取得している機密情報のためその詳細をお伝えすることはできないのが残念ですが、プラスチック製になっており金属製で起こりうるリスク(チェーンのアンバランスによる傾きから起こる摩耗、壊れた際の鋭利面による事故)を回避することができます。
「ThomPod」は図のように通常のドラッグチェーンに低粉塵のケーブルを入れる技術から始まり、現在では第4世代まで進化しています【★写真7】。
第3世代から第4世代ではポッド(特殊外皮)をコンパクト化する「ThomFlat」の新技術を導入し、約30%のコンパクト化に成功しています。
【★写真7】
仕様概要をみると、製品寿命は1千万ストローク以上、セルフサポート型で最大6メートルのストローク長、材質はePTFEという低粉塵素材が使用されています【★写真8】。
【★写真8】
本コラムの続きは来年になりますが、さらに踏み込んで同社製品の詳細について解説していく予定です。お楽しみに。
増田 将吾プロダクトマネージャー
主にMurrplastikやBinderを担当しています。
ヨーロッパの優れた製品を幅広く皆様にご紹介していきたいです。
週末にはボルダリングジムに通って汗を流しています。
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