センサやアクチュエータで定番のM12コネクタとは?
2023/06/12
- binder
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増田 将吾
【目次】
M12コネクタがファクトリーオートメーションで使われる理由
M12コネクタのコーディングって何?
さまざまな種類のコーディングを用意したbinderのM12丸型コネクタ
M12コネクタがファクトリーオートメーションで使われる理由
さて今回は、安全で信頼性の高い勘合・接続が可能なM12コネクタについて解説していきましょう。
最近、巷でIoTの話題が頻繁に取り上げられるようになってきました。
工場内でも、さまざまなプロセスで自動化が進んでおり、光電センサや近接センサ、アクチュエータなどが用いられる機会も多くなりました。
こういったエッジ側のデバイスから信号を取り出すためには、センサにケーブルを直付けしたり、ケーブル一体型のセンサを購入する必要があります。
しかし、もしセンサなどエッジデバイスに何かトラブルが発生した際には、ケーブルを着脱して交換できるほうが便利なことは明らかでしょう。
そこで活躍するのが、今回ご紹介するM12コネクタです。
このコネクタは冒頭のように、ファクトリーオートメーションなどのセンサーやアクチュエータ、産業用ネットワーク機器などの接続によく使われるコネクタです【★写真1】。
M12コネクタの代表例。binderのM12コネクタ「シリーズ713」(ストレートタイプ)
そもそもM12コネクタのM12とは、ねじの仕様のことで、φ12mmの固定ねじ山が付いた丸型コネクタを指します。
オートメーション業界でM12コネクタがよく使われている理由は、その仕様が正式な国際規格(IEC61076-2-101)として認定されているからです。
工場のオートメーションの目的は省人化にあります。つまり自動機械やロボットが動き回る環境では、信頼性の高い勘合・接続が求められます。
そのため、業界でも信頼性が担保された規格品を使いましょうという話になり、デファクトスタンダード的にM12コネクタが広まってきた経緯があるのです。
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M12コネクタのコーディングって何?
ここからが本題です。弊社では、ドイツ・binder社の丸型コネクタを取り扱っています。同社は、1960年に設立された老舗のコネクタ専門メーカーです。
すでに半世紀以上も、コネクタをワールドワイドで供給しており、産業用から自動化、医療、さらにLED照明などに適した多種多様なコネクタを製造・販売しています。
binderのコネクタは、基本的には丸型がほとんどですが、ネジ式の場合にはM5からM8、M9、M12、M16、M18、M23、M25のサイズを幅広くそろえています。
その中でも自動化用のコネクタ(センサ&アクチュエータ、ソレノイドバルブ、データ伝送&電源供給、ASインターフェース)などによく使われているのがM12丸型コネクタなのです。
前出のとおり、M12丸型コネクタは規格もので、その勘合形状や寸法についてはIEC61076-2-101で定められています。
とはいえ、M12のオスとメスのコネクタを購入すれば、すべてが勘合するかというと、そういうわけではありません。
コネクタには、挿し間違いを防止するために、「鍵」と「鍵穴」のような凹凸の構造があり、それらが合わないとオスの「プラグ」と、メスの「レセプタクル」が勘合できない仕組みになっているからです。
この構造を「コーディング」と呼んでおり、さまざまな種類があります。詳細は次セクションで説明しますが、M12コネクタを購入する際は、異なるコーディングの製品を購入しないように注意する必要があります。
また電源や信号線の構成によって極数もさまざまです。
定格電圧・電流といった基本的な電気仕様だけでなく、圧着タイプ、シールド、各種規格の適合や、外形も接続方向がストレートタイプと、曲がっているアングルタイプなどがあります。
設置スペースによっては、取り付け時に干渉することもあるので、こういった形状にも配慮しましょう。
さまざまな種類のコーディングを用意したbinderのM12丸型コネクタ
前出のようにM12丸型コネクタには、さまざまなコーディングの種類があります。
binderの場合は【★図2】のように全部で9種類のコーディングを用意しています。
binderのM12コネクタのコーディングによるラインアップ
〈https://www.kmecs-automation.jp/lp/page3127/?adminToken=PPteOL0mi1wcJUWMKm53WKvFc3Mj6Qa67xzXhkAXuNo=〉
M12-Aコーディング | センサ・アクチュエータの電源、IO信号、CAN、CANopen、PROFIBUS PA、DeviceNet通信用 | |
M12-Bコーディング | PROFIBUS DP通信用 | |
M12-Dコーディング | 100Mbitイーサネット、EtherCat、PROFINET、SERCOS通信用 | |
M12-Xコーディング | 交流電源供給 | |
M12-Sコーディング | 交流電源供給 | |
M12-Tコーディング | 直流電源供給用 | |
M12-Kコーディング | 交流電源供給 | |
M12-Lコーディング | 直流電源供給用 | |
M12 C/USAコーディング | 直流電源供給用 |
最後に、オートメーション業界の共通要件を満たしているM12Aコーディングコネクタについて少し詳しく簡単にふれておきましょう。
binderのAコーディングコネクタには、3、4、5、8、12個のコンタクト(極数)があり、AC30~250V/1.5~8Aの仕様になっています。
ケーブルの接続方法は、圧着接続やモールドケーブルなど、さまざまなタイプを選べます。
また取り付けが容易なフランジタイプもあり、はんだ、浸漬はんだ、撚り線などの接続が可能です。
詳細については、弊社営業までご連絡いただければ幸いです。
binder社M12コネクタの詳細資料はこちらから 資料ダウンロードはこちら |
増田 将吾プロダクトマネージャー
主にMurrplastikやBinderを担当しています。
ヨーロッパの優れた製品を幅広く皆様にご紹介していきたいです。
週末にはボルダリングジムに通って汗を流しています。
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