【速報!】2年に一度の工作機械の祭典! JIMTOF出展レポート(その1)

2022/11/16

  • ケーメックスAT出展展示会

ケーメックスAT テックプラス編集部

こんにちは、ケーメックス・オートメーション、テックプラス編集部です。
11月8日から13日まで6日にわたり開催された「JIMTOF2022」の最速レポートをお届けいたします。

近年、IoTやAIを活用したスマートものづくりに対するメーカーの取り組みが積極的になり、製造現場の情報の見える化と、設計から生産に至るまでの各プロセスの自動化が進んでいます。
今回のJIMTOFの各社の出展でも、その流れが加速していることを実感しました。
さて、弊社も本展示会に出展しましたので、速報でご報告しましょう。


弊社の出展ブースの模様。6日間を通して約11万人が来場し、弊社ブースも盛況だった

今回の展示では大きく2つの目玉がありました。
1つ目はMurrelektronik社のアクティブセーフティの実機デモ、2つ目は各社の協働ロボットに採用されているMurrplastik社のケーブルアクセサリーです。
ここでは目玉の1つ、アクティブセーフティ関連デバイスについて詳しく解説しましょう。

PROFINET/PROFIsafeで、安全・安心な機械システムを構築するには?

Murrelektronik社のアクティブセーフティ関連デバイス「MVK metal Safety フィールドバスモジュール」は、フィールドバス プロトコルのPROFINET/PROFIsafeを使用することで、安全関連データを確実に転送できるようになり、高い安全基準 (SIL3 および Ple) を満たせるシステムです。

本製品は、従来の一般的な制御回路のみならず、安全回路も省配線し、後述のように安全リレー等も大幅に削減し、制御盤の小型化・省スペース化することが大きな目的です。

工場ネットワークには、さまざまなフィールドバスがあり、PROFINETやEthernet IP等が各社で採用されていますが、これらの通信形式をベースにして安全信号を乗せて通信するためのセーフティネットワークシステムも存在します。しかしながらコントローラーメーカーによって対応している安全信号の通信形式がまちまちです。

たとえば、ファナックのような大手CNCメーカーでは、フィールドバス プロトコルのPROFINET/PROFIsafeをいち早く採用し、こちらを利用すると前出のCIP Safetyに対応できます。
そこで弊社が一押しで出展した製品が、ファナック・ユーザーに対して安全回路でフィールドバスを用いて省配線化できるリモートIOユニット・MVK metal Safetyフィールドバスモジュール(以下、MVK metal Safety)なのです【★写真2】。

メインブースで展示されたMurrelektronik社のアクティブセーフティ関連デバイス「MVK metal Safety フィールドバスモジュール」と、そのデモシステム

MVK metal SafetyはIP67バージョンなので、従来からのCNC装置はもちろん、ライトカーテン、各種センサ、ドアロックスイッチなど、安全コンポーネントと完全に連携し、M12コネクタによって集配線することで多くの入出力信号を取り込めます。
ここで本製品は、PROFINET/PROFIsafeにプロトコル変換し、CNCやMCに1本のEthernetケーブルでスッキリとつなげられるようになります【★写真3】。

省配線化と省工数化を実現できるMVK metal Safety フィールドバスモジュールのアップ。PROFINET/PROFIsafeにプロトコル変換し、Ethernetケーブルでスッキリと集約。

もしMVK metal Safetyを使わない場合は、ライトカーテンや非常停止ボタンなどの安全コンポーネントの配線を1本ずつ制御盤まで持っていき接続する必要があります。
しかし機械が大型化すると、非常停止ボタンも多岐にわたり、配線経路も長く複雑になり、かなり工数も掛かってしまいます。
そこで、MVK metal Safetyを導入すると省配線化と省工数化を実現できるようになります。

MVK metal Safetyは、省配線化だけでなく、過負荷、センサー短絡、断線などのエラーを各チャネルごとに監視しており、ポートごとにLEDで通知できます。
この単一チャネル診断によって、隣接チャネルに干渉することなく、影響を受けるチャネルのみをオフすることも可能です。これにより安全制御 (F-PLC) と組み合わせた、アクティブな安全技術を実現できます。

PROFINET/PROFIsafeにプロトコル変換するMVK metal Safety導入のメリットに関してまとめると以下のようになります【★写真4】。

MVK metal Safety導入の5つのメリット。省配線、省工数のみならず、上のようなメリットも享受できる。

・省配線・省工数が可能
・安全回路用リモートIOを実現(IP67タイプは端子箱による保護が不要)
・安全入力/出力機器のすぐ近くでフィールドバスプロトコルに変換(安全回路のための端子箱や制御盤までの長い配線が不要になる)
・セーフティリレーも要らなくなり、制御盤内の配線もスッキリする
・さまざまな安全機器に対応(ドアロックスイッチなどの安全入力/出力機器の混載システムでもM12コネクタで簡単に接続できる)

制御盤用モジュラーフィールドバスシステムで、非常停止ボタンや安全信号にも対応!

続いて、IP20タイプとして制御盤用モジュラーフィールドバスシステム「Cube20S」も出展しました【★写真4】。

IP20タイプとして制御盤用モジュラーフィールドバスシステム「Cube20S」のアップ
拡張式リモートIOシステムで、安全回路用のインプット/アウトプットのモジュールを使うと、非常停止ボタンや安全信号などにも対応できる

これは拡張式のリモートIOシステムで、Cubeファミリーを別の多機能なIP20製品ラインと接続できます。
コンパクトなモジュールで、幅12.9mmというモジュラーデザインによって、簡単かつ迅速に独立した接続が可能です。
一体化されたバックプレーンバスが、モジュールを電源とデータ双方に接続します。

実は、この拡張式モジュールの1つに安全回路用のインプット/アウトプットのモジュールが用意されています。
これを搭載することで、一般的なIO信号のみならず、非常停止ボタンや安全信号などにも対応できるようになります。
たとえば、大型マシンの操作盤などには非常停止ボタンに加え、さまざまなパネルのボタン・ランプなどの入出力信号を過不足なく1つのユニットでカバーし、1本のEthernetケーブルでNC/MCまで接続できます。


ライトカーテンを利用したMVK metal Safetyのデモと、センサを使ったCube20Sのデモ動画


ぜひ工作機械メーカーさまにおかれましては、本製品をご検討いただけると幸いです。

本製品にご興味のある方は、ぜひ弊社までご連絡(info@kmecs-automation.jp)を下さい。


今回ご紹介した「MVK metal Safety 」の
製品詳細・型番は下記資料からダウンロード頂けます

資料ダウンロードはこちら


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